【2019-3】藤原正彦「国家と教養」を読んだ

経緯

売れてる書籍で自分の問題意識に近そうだったためスナック感覚で購入。

 

国家と教養 (新潮新書)

国家と教養 (新潮新書)

 

要約

現実的な判断をするために、人文(哲学)・社会(政治経済)・科学・大衆文化とバランス良い教養から、しっかりとした価値観を持つ必要がある。

教養をヨーロッパ的なものとし、功利主義を採用したアメリカが台頭したため、教養の地位は低下した。

日本は、明治以前はバランスよく教養を見につけていたが、西欧の文化を進んだものと位置づけ、自国の歴史や文化を軽んじたため、教養のバランスを欠いてしまった。

教養のバランスを欠くと、例えば哲学・数学を偏重したドイツのように、極端な結論へ至ってしまう。

民主主義は歴史上すべて衆愚政治と化してしまい、良いとはいいがたいが、現状よりよい体制は見つかっていない。

確かな価値観を見につけ、衆愚政治を回避しよう!

 

感想

 

民衆に教養教育をする方針のみで衆愚政治を回避できるかはともかく、概ね異論なし。

ゼロ年代オタクは同年代知識層で西欧信仰でない教養人に近いと思っているので、意欲あれば適宜足りないやつ補完して頑張ってほしい。